毎月、施設内にて職員間で学習会を催しています。
今回は、看護科より緊急時の対応について…です。
緊急時の対応について
心臓と呼吸がとまった人に対する救命措置(心肺蘇生法)の指針が改定されました。新指針では、最初の人工呼吸は行わず、直ちに胸骨圧迫をより強いテンポで行うように定められました。
目の前で呼吸停止を発見したら(通常は呼吸停止から数分で心停止し呼吸が止まっても心臓は動いていることはある)一次救命を行います。
緊急救命処置を医療従事者以外の方皆が習得すれば、生存率は1.6倍以上上昇します。蘇生までの時間で生存率は決まります。施設の医療従事者ができないのでは困るのです。急変は滅多におこるものではありません。だからこそ、研修、演習、イメージトレーニングをする必要があるのです。応援を呼ぶ、自分が何をするのかを考えながら従事することが大切です。
①呼吸停止? 発見したらどうしますか?
②周りに応援を119番。通報・依頼する!AEDを依頼!
③通報者は、通報者名・利用者名・性別・年齢・反応がない等の状態を伝えてください!
救急車が到着するまで、以下の手順で一次救命開始して下さい
④呼吸は正常か?
呼吸音が聞こえない。→胸が上がっている?
上腹部は動いているか? 呼吸音は?
手や頬で口元や鼻から空気がでているか?(その間、6秒で確認を!)
⑤異物は?ある?ない?
意識ある?ない?
意識がある時間前かがみにして頭を低くし、意識がない時横向きにして、肩甲骨の間を手のひらで強く叩き異物が出やすいようにする。かき出すために口の中でゆび指をいれるときは噛まれないように注意を!
異物がない場合
気道確保のため頭部後屈・下顎拳上(頚部損傷に注意)吸引処置を開始!
⑥心肺蘇生開始
1、胸骨が沈む深さは少なくても5cm以上。テンポは1分間あたり少なくても100回のペースに。
2、人工呼吸を2回行う。(ただし心停止の場合は人工呼吸は省略可能が消防庁のマニュアルに記載されています。)
⑦AEDの装着
1、AEDの電源を入れる。
2、AEDのガイダンスに従いパットを傷病者に貼る。
3、AEDの解析が開始される。電気ショックを加える必要があればショックボタンを押してくださいと音声メッセージが流れる。音声メッセージの指示に従いボタンを押す。このとき他の人は感電するので傷病者にふれないようにする。
4、電気ショックが完了すると胸骨圧迫(心臓マッサージ)を開始してくださいと音声メッセージが流れるのでただちに再開する。心肺蘇生を2分間、5サイクルおこなう。ただし、次のAEDの音声メッセージまで時間が残った場合は5サイクル終了しても心肺蘇生をおこなう。(1サイクルはきょう胸骨圧迫30回、人工呼吸2回で1サイクル)
5、心肺蘇生法を再開して2分立ったらAEDは自動的に心電図の解析を再び行います。音声メッセージに従って傷病者から手を離し、周りの人も離れる。
6、以降は、AEDによる心電図の解析に戻る。必要であれば、また電気ショックと心肺蘇生法を2分おきにおこなう。救急隊が到着するまで電源はオンのままでパットも貼った状態にしておく。
AEDについて
AEDは心臓が完全にとまった状態の心臓を動かすことはできません。心房細胞といって心臓の細胞がおのおの不規則に細かく興奮しふるえている状態で心臓から血液の排出がなく事実上、心臓が止まっている状態において心臓に強い電流を瞬間的に流し、正常な状態にもどしています。
看護科よりのコメントです…
AEDの使い方、O2ボンベは何処に設置されているのか?
普段、分っているつもりでも…再確認をしました。
参考動画
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